中原こどもクリニック 

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ムンプスウイルスは流行性耳下腺炎を発症させます。約70%が耳下腺、顎下腺などの唾液腺の急性炎症症状を認めますが、約30%気づかずに終わります。しかし身近ですが意外に怖い病気です。以下に示したように、ワクチンの副反応は確かにありますが、実際に感染した場合と比べると合併症の頻度ははるかに少なく、ワクチンを接種した方が良いのが分かります。 予防接種2〜3週間後に耳の下が腫れることがたまにありますが、4〜5日で腫れは引いてしまいます。これは人にはうつらないため元気なら普段通りの生活でよく、来院しなくてもよいです。しかし希に高熱が出ることがあるのでそのときは来院してください。

合併症

自然感染

ワクチンの副反応

腺炎

70%

2%

髄膜炎

10%

0.1%

脳炎

1/5-6千

4/100万

難聴

0.1%

0%

睾丸炎(思春期以降)

20-25%

1/10万

卵巣炎(思春期以降)

7%

膵炎

あり(頻度不明)


 

ムンプスワクチンの抗体獲得率は80〜90%です。また4〜5年で抗体価も下がってきます。このためワクチンを接種しても流行性耳下腺炎にかかることがありますが、未接種に比べて軽症となります。もっとしっかり予防したい場合は、日本小児科学会が推奨しているように、2回目4〜5年後に接種をするといいでしょう。